投稿日時 2016-05-30 01:26:59 投稿者 ![]() とおか このユーザのマイページへ お気に入りユーザ登録 |
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ミズクの初回ステータスです 以下ミニエピソードになります。本編と一部齟齬があるのは仕様です。 〜採取クエスト〜 クロネ「ハヤトお兄ちゃん、ありました!」 ハヤト「お、よく見つけたな!」 クロネは採取したそれを俺に見せる。 それは、木の芽キャベツという野菜だ。今回の採取クエストの依頼品で、森うさぎほどではないが割と高値で取引されるものだ。 ハンドボールくらいの小さなキャベツが一玉100エソ(1000円相当)だ。見つけるのが難しいが甘くて美味しいらしい。 森うさぎのクエストのように気軽に受けたが、キャベツの気配など分かるわけもないから絶賛苦戦中だ。 ハヤト「あと一個か……」 ここまで長かった。どうしてこのキャベツは群生をしないのだろうか。 まあキャベツに文句を言ったところで、ろくに考えず受けた自分が悪いのだが。 ハヤト「お、あったぞ——それも二個だ!」 クロネ「二個ですか⁉︎ すごいです!」 ハヤト「よし、食べよう!」 クロネ「え、食べるのですか?」 ハヤト「依頼の品は五個だ。それにこれだけ頑張ったんだから食べてやろうじゃないか」 このタイミングでの二個発見は運がいい。加護《幼女のファーストキス》のおかげだろうか。 水魔法で洗って、新鮮なキャベツを囓る。 瞬間、野菜特有の微かな甘さを濃縮した味が広がった。 ハヤト「! これは……!」 クロネ「甘いです!」 ハヤト「話には聞いていたが想像以上だな」 俺たちは、小さなキャベツを分け合ってシャムシャムと嚙り続けた。 それ以来、木の芽キャベツの依頼は二度と受けなかったが、木の芽キャベツは森に出る度に探しては必ず一つは食べていた。 冒険者A「おい、あいつ木の芽キャベツ食ってる」 冒険者B「あいつもキャベツの美味さに気づいた口か」 A「気づいちまうとクエスト受けなくなるんだよな。自分で食べるために一つだけ探す方が楽だから」 B「そうそう。だからあまり市場に出ないんだよな」 A「おかげで売らせるために単価がどんどん上がっていったんだよな」 B「100エソって、野菜一個に払う値段じゃねぇよな。売値はさらにその三倍だし」 A「それでも売れるんだから……」 A&B「「恐ろしいキャベツだよ」」 |
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